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私が子供に伝えたいことの一つである「優しさ」。
優しさという素晴らしい「徳」は人間だけに適用されるわけではありません。たとえば、花・緑・石ころ・美術などにだって優しさを見せることができます。
そして優しさとは、愛、尊敬、結束、寛大など様々なものが存在する、気高くスピリチュアル的なものでもありますよね。
優しさを意識し毎日を過ごすことで、子供には「自然な優しさ」を学んでほしいと考えています。
今回は「0歳からの積み重ねで優しさを育てる方法」についてです。
目次
‐優しさを知ることで強化できる能力
‐伝えたいのは「優しさを特別なものにしない」こと
‐0歳からの優しさトレーニング
‐おわりに
優しさを知ることで強化できる能力
科学者によ研究の結果「優しさは脳に起因する能力」であるこということは確かであり、研究を続けた結果、オックスフォード大学とロンドン大学の科学者チームが、優しさに関係していると思われる脳のエリアを特定したのだそうです。
そのエリアというのが「全帯状皮質」です。
全帯状皮質とは…
全帯状皮質とは、血圧や心拍数の調節のような多くの自律的機能の他に、報酬予測、意思決定、共感や情動といった認知機能に関わっている部分。また、学習の初期や問題解決のような、実行に特別な努力を必要とする課題に特に関係し、課題の予測、動機付け、情動反応の調節といった機能も担っている。
全帯状皮質の役割に「優しさ」が追加されたということです。このことから優しさを知ることは、日常生活に必要な能力を強化することにも繋がっていくことがわかります。
伝えたいのは「優しさを特別なものにしない」こと
優しさとは…
実用日本語表現辞典によると「優しさ」とは、
心温かく、思いやりがあること。
または、おだやかでおとなしいこと。
「優しさ」に至るまでには、感受性、同情、共感の道を辿り、他人の苦しみを認識し、理解しなければなりません。そして頭で理解したならば、次のアクションです。誰かの苦しみや悲しみを目撃した時には行動を起こせなくてはいけないのです。
行動するということは、大人でも難しいことですよね…なので小さいうちから「優しさ」を意識し習慣化することで、頭で考える前に自然と行動できる子に育てていきたいと、私は考えています。
まだ経験の少ない、小さい子どもにとって「優しさ」について理解することは難しいかもしれませんが、少しずつ積み重ねていくことできっと身につくはずです。
0歳からの優しさトレーニング
我が家では1歳前から、優しさや思いやりについて教えはじめました。
まだ早すぎない?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
言葉は理解できずとも、親の表情や声のトーンから子どもはなにかしら感じとってくれますよ。
0歳1歳)ペット、植物や昆虫などの生き物から
生き物には優しい気持ちで接することを教え始めます。植物を育てたり、昆虫を観察することで「命の大切さ」について伝えていくことも大切です。
2歳)年上の子と積極的に遊び「優しさ」を教えてもらう
親から子に優しさを与えるのはもちろん、年上の子と触れ合う機会を積極的に作っていきます。兄弟や周りに年上の子がいない場合は、小学校が終わるぐらいの時間を見計らって公園に連れていくと、お兄さんお姉さんが話しかけてくれたり一緒に遊んでくれたり…優しさをたくさん教えてもらうことができますよ。
3歳4歳)いざ!幼稚園や習い事の友だちと
ここからは行動に移す練習をしていきます。はじめは上手く表現できないかもしれませんが、0歳から積み上げてきたものは無駄ではなかったと思える日が必ず訪れます。「優しさ」を伝えることをやめないで下さい。
息子の場合は3歳から幼稚園が始まったのですが、新学期早々に、担任の先生から「困っている子がいると寄り添って助けあげてます」「泣いていた子の頭を撫でていました」と伝達がありました。3歳になり、優しさ・思いやりに対し理解が深まっているようです。
おわりに
幼児期はまだまだ自己愛が強く、世界は自分中心にまわっていると思っています。自分が思ったようにいかないと怒り、思い通りにいくまでヘソを曲げ続けたり…
そんな中でも自分のことだけではなく、仲間のことを考える「優しさ」をもつことを念頭に入れ生活してくれたらなと思います。
もちろん優しい気持ちになれない時もあると思います。そんな時にも優しさをなんらかの形で示していける子になってくれたらと思います。「誰かの役にたつ」ことは、自らをも幸せな気持ちにしてくれますしね。
我が子が「真の優しさ」を備えた愛のある大人に成長するためには、物心がつく前から親が「優しさ」のお手本となることが大切です。優しい気持ちで、丁寧な毎日を心がけてみませんか?