「子どものより良い成長・将来のために、できる限りのことをしてあげたい」
と思うのは、親としての自然な感情。しかし、その思いが強すぎると時に、親子関係を難しくしてしまう要因にもなりかねません。
「よい母親でありたい」とか「子育てを成功させたい」という思いが子どもだけでなく親へのプレッシャーにつながることも。
4歳になった我が子を見て思い返す、0〜3歳の時の習い事についてです。
■親がやる気を出しても意味がない
子どものためを思い、始めた習い事。
しかし子どもが、新しいことを学び始めると、親はつい自分の理想像を子どもに押し付けてしまいがちです。
「人よりも抜きん出てほしい」
「毎日同じ時間に練習をしてほしい」
「教室ではふざけないでレッスンを受けてほしい」
たとえば、こんな感じです。
なかには、レッスン中に口出しするママもいます。
本やネットで一生懸命情報を集め、通学に時間を使い、お金もかけているのだから「真剣にやってくれないと “もと” がとれないわ!」などと親は思ってしまうわけです。
幼児は基本的に気まぐれで、マイペース。
やりたくない時だってあるんです。
■親側の心構えはできていますか?
子供のことを理解せずにレッスンのたびに「完璧にやりなさい!」と怒ってしまうようなら、まだ習い事を始める時ではないかもしれません。
親の威圧と権力を浴びせながらの習い事は子供の主体性を奪うことになり得るからです。
本当は、子どもにとっておもしろい内容であっても、叱られると嫌いになり、苦痛な時間を過ごすことになってしまいます。
いくら素晴らしい環境を整えても親からのプレッシャーが強いと、子どもにマイナスの経験をさせてしまうことになってしまうのです。
習い事をはじめる時は心構えとして″親の理想を押し付けすぎない”よう気を付けること。
そして、習い事にはその子によって「合う・合わない」があることを頭に入れておくべきなのです。
■習い事を嫌がった時の対処法
「習い事を嫌がり、連れていくのもやっと」とか「いってもちゃんとやってくれない」
など子どもが習い事を拒否する場合の対処法は…
それは無理に続けずに”いったんやめる”そして様子をみてみるということです。
まだ言葉で意思をうまく伝えることができない 0〜3歳が習い事を続けることは、とても難しいことです。
嫌な理由を親子で話し合うことができないからです。
■わたしが、習い事を嫌がった時の対処法として「やめる」ことをお勧めする理由は実体験からです。
我が子の例…
幼稚園・保育園に通う前は、時間を持て余すことが多いかと思います。
例に漏れず幼児教育・早期教育について調べ通った習い事は
0歳〜 リトミック、スイミング、ベビー公文
1歳〜 体操教室、英語教室、公文
3歳〜 ラグビー
そして今(4歳)続いている習い事は、スイミングと英語(インターに通ってます)
の2つだけです。
●リトミックは何度いっても嫌がるのでやめました。
●ベビー公文は主に自宅での学習なので続きましたが1歳から始まった、机に向かっての学習は数ヶ月続けても嫌がるのでやめました。
(先生には、諦めずに続ければ慣れてくると言われましたが)
●体操教室は2歳まで続けましたが、嫌がるようになったタイミングで、本人に尋ねると「行きたくない」とのことで退会。
●ラグビーもやめました。
■やめたことに後悔はありません
やめてしまった習い事に共通していること、それは、どれも始めは楽しく通っていたのに、だんだんといやがるようになってしまったこと。
いやがるようになってからは毎日、毎回バトルでした。
息子は涙と鼻水まみれ 笑。
私も叱ってばかりでストレスがたまる。
こんなことの繰り返しで親子関係が悪くなりがちでした。
なので、やめて様子をみることにしたんです。
そうしたら、親子共々ストレスが消えスッキリ気持ちが楽になりました。
「いったんやめて、興味がでてきたら再開すればいい」
という主人の言葉も、とてもありがたい後押しでした。
(私は、いったんやめたらまた入会金が発生するなとケチなことを考えていましたが…笑)
この選択に、今も後悔はありません。
無理に続けさせて意欲をそいでしまうより、思い切ってやめてしまってよかったと思っています。
大袈裟かもしれませんが、あの時、無理して続けていたら今の息子はなかったかなと思うほどです。
■習い事をしなくても学べることはたくさんある
習い事に通う我が子を観察してみて下さい。
「自分らしく、心から楽しんでいますか?」「その習い事は、本当に子どもが興味あることですか?」
どちらもYesなら習い事は続けるべきです。
しかし、違うようならそれは親のエゴかもしれません。
習い事をやめ、できた時間で公園に行き、夢中になって公園を走り回る子どもの笑顔が気付かせてくれたことがあります。
0~3歳児の本来の学びは、自然公園や児童館といったような豊かな環境の中で、子どもが安心して主体的にさまざまな体験に取り組むことなのではないかということです。
手で触れたときの水や土、葉っぱなどの感触や、こうすればできるといったような実体験から得られる感覚。
そしてこの体験が後々、いちばんの学びにつながっていくのではないかということです。
要するに0~3歳にとっては「遊び」が1番の学習なのだということ。
公園、動物園や水族館で子どもが興味を示したものを一緒にとことん追求することこそ、本当に大切なことだと思うのです。
公園でみた草花や昆虫を絵に描いたり、粘土で作ったり、図鑑で調べたり…
ー3歳の絵「バッタとカエル」ー
興味を引き出し「学習の楽しさ」「学習の癖」をつけていくことが、幼児期にとって必要なことではないかと思います。
■ 私が思う「習い事」との付き合い方
今のように、変化が激しく先の見えない社会では、子育てのゴールが曖昧になりがちです。
その上、有名大学の卒業生やスポーツ選手、ピアニストなどの一部の成功者を例にあげて”天才児は母親の努力でつくられる”という著書もたくさん出版されています。
このような情報が多いものだから「この子が成功しなかったら私のせい?!」などと頭をなやませたり…
親のプレッシャーも相当なものです。
当然のことですが、子育ての成果は親側の努力だけで決まるわけではありません。
子どもも興味関心があることなら良いけど、子どもをダメにする可能性もある習い事。
「子どもにはできる限りのことをしてあげたい」という思いで、親が情報を集め、お金をかけで環境を整えること自体は良いことだと思います。
大切なのは、その後。
子どもの様子をしっかりと観察することだと思います。
しかし、観察していても0〜3歳はマイペースにくわえ、言葉もまだカタコト。
意思疎通が難しい。
実際、私も習い事をやめるときはかなり迷いました。
「ほんとは嫌いじゃないのかも」「今、やめたらなんでも諦める子になってしまうんじゃないかな」などと考えました。
しかし今、思い切ってやめてしまった習い事に後悔はありません。
私にグチグチといわれながらも、続いている習い事(スイミング、英語)は今でも笑顔で通い、その上、上達も早いです。
『好きこそ物の上手なれ』とはこのことですね。
ただ、本当はそろそろ「ピアノ教室」に通わせたいと思う私。
ですがそこは無理強いはせず。
でもやっぱり体験だけでも…
などと考えている懲りない私。
これは「愛情だ!」と思いたい母なのでした。
■おまけ
- 発売日: 2016/11/08
- メディア: 大型本
なんでも図鑑です。
地球、動物、乗り物、スポーツ全てがまとまっている図鑑。
1歳から愛用しています。
夜寝る前に、ペラペラと眺め子どもが興味を示すものを探っています。
おすすめの図鑑です。
子どもの才能は無限大
うらやましい‼
だいなさん、コメントありがとうございます^^
「将来に繋がるようなこと」わたしも、同じ気持ちです!一喜一憂といいますか、そんな気持ちを楽しみながら子育てをしていきたいものです。
子供に親の理想を押し付けてはいけませんね。本当にそう思います。我が子はなかなか習い事をしたがらないので、まだ様子を見つつ興味を持ったことは積極的に一緒にやるようにしています。早く将来に繋がるようなことを見つけてくれると嬉しいのですが…
こちらこそ、毎回共感していただいいて嬉しい限りです^^
陸ヤドカリさんのアドバイス素晴らしいです!
素敵な子育てをされてきたのですね〜!
「子どもが笑顔ならそれだけで家庭はうまくいく」
名言です!
いろいろな経験が、子どもの人生を豊かにするんですよね。それに私自身、子どもがいなければ、できなかった経験・知らなかったこともたくさんあって、子育ての魅力を感じ始めています。
毎回、考えさせられる内容です(‘ω’)
自分も、まだ子供がハイハイしてる時から、休日はなるべく外出しました。
自然や都会の空気に触れさせて、いろいろな経験をしてもらいたかったんです。
友達が、子持ちの人と結婚したんですが、とにかく子供と一緒に遊んで、連れて回って色々経験させろよと伝えました。
なんで?小さい時の記憶なんて無くなるじゃんと言われたんですが、細かなことは忘れても、この人と一緒にいると楽しい、安心できるって子供が感じることが大切だよと返事しました。
またママさんは、子供が笑顔になるだけで嬉しくなるから(パパもですが)、子供が笑顔ならそれだけで家庭はうまくいくとも(‘ω’)