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子供が、文系なのか理系なのか気になりますよね。
「文系かも。 本や文字に興味があるみたい」「数字を読めるようになるのが早かったから理系だな」なんて。親の希望もありますよね。だって、文系か理系かで職業が決まってくるかもしれない、人生を左右するかもしれないんですもん。親として気になるのは、当然の話です。
本好きなら国語のテストで100点をとれるとは限りません
「本好きは国語が得意」というイメージありませんか?実はそうとも限らないようですよ…
本は主に「物語・小説系」と「論説系・説明文」に分かれます。この2つは文章構造が根本的に違うんです。そして、国語の入試問題や大学入試問ではこの2種類の問題が出題されます。
文章構造について…
1 物語・小説系
時間軸に沿って書かれ登場人物に起こる出来事や心情の変化を読む
2 論説系・説明文
序論・本論・結論からなる論理的展開が明確な文であることが多く、構造の分析をしながら読む
このように2つは思考パターンが違うものなのです。
子供の読書といえば、絵本などの物語や小説系を選ぶことが多いと思います。しかし、それだけではまったく太刀打ちできないテスト問題もあるということなのです。
たとえ本が好きであっても、読書スタイルがどちらかに偏っていては、国語のテストで100点満点をとることは難しいかもしれません…
「本」選びは合わせ技で
将来、子供に国語が好きになってほしいと思うなら、本選びが大切になってきます。
読書は、語録力・読解力・イメージ力・集中力を自然に身に着けることができる素晴らしいことです。好きな本を好きなだけ読むのもいいですが、少しだけ工夫をしてみませんか?
「物語・小説」+「論説系・説明文(それ以外の専門書、科学の読み物、興味のある分野の本など…)」
この2つをセットにして本を選び与え、読み聞かせる
これだけです。物語や小説をどう読み解くかは個人の自由です。しかし論説系・説明文などの読みものは、構造の分析の仕方や読み方にコツがいるので「読む訓練」していく必要があるんです。
できたら「読み聞かせ」の時期から2つの合わせ技で慣れておけば、将来どんな文章でも抵抗なく読解できるようになるはずです。
論説系絵本で理系脳を育てる
・文系とは…
人間の活動に重点をおく学問(例外あり)のことをいう。
主に人文科学・社会科学にに分類される系統。
・理系とは…
主に自然界の研究をする学問。
と、文系と理系の定義はこうです。しかし、理系の職種である技術者や科学者であっても、文学に親しみをもっている人は多くいます。例として、文学者ゲーテは色彩論の研究を、哲学者カントの宇宙論などです。そう、文系と理系は繋がりがあるものであり、全く別のものではありません。
幼児期に大切とされている「読み聞かせ」をする段階から、論説系(自然界や科学の本など)の本読み聞かせることで、理系への興味を引き出すこともできるのです。子供に科学なんて早すぎない?と思うかもしれませんが、絵本でも論説系の本はでているので簡単に取り入れることができますよ。
要するに、文系があって理系がある
考えてみると、要するに文系という土台の上に理系があるのです。文系人は理系は苦手だけど、理系の人ってオールマイティなんですよね。なので、やはり、なんでもすぐに吸収できる幼児期のうちに「合わせ技本選び」をすることは、子供の可能性を広げてあげることになるんです。
現代でいえば、読み聞かせから養ったイメージ力は、展開図やプログラミングスキルにつながりということです。
文系の能力が身についていれば、そこから理系の能力につなげ発展させていけるのです。
今、親にできることは子どもの可能性を広げてあげること。
しっかりと地に根を張る手伝いを。